| 正式名称 | 略号 | 結果 | 正常(基準)値 | 単位 |
|---|---|---|---|---|
| 尿蛋白 | UP | (-) | (-) | - |
| 尿ウロビリノーゲン | UU | (±) | (±) | - |
| 尿潜血 | UOB | (-) | (-) | - |
| 血中尿素窒素 | BUN | 14.0 | 8.0~20.0 | mg/dl |
| クレアチニン | Cr | 0.8 | 男性 0.6~1.0 | mg/dl |
| 女性 0.4~0.8 | ||||
| 判定 | - | A | A~H(8種類) | - |
健康診断結果の腎機能の項目では尿蛋白、尿ウロビリノーゲン、尿潜血、血中尿素窒素、クレアチニンを検査します。
腎臓は血液をろ過し、体内の老廃物を尿として排泄する臓器です。
腎機能の検査結果から判定できる病気は腎炎、腎硬化症、腎不全、腎結石、腎癌などの腎臓の病気、膀胱炎、尿路結石、尿道炎などの泌尿器の病気、肝臓、心臓、血液などの病気も発見できます。
腎機能の健康診断結果における正常(基準)値は健康な方の平均値ですので、あくまで目安であり、各検査機関で多少の差異があります。
また、病気の疑いがある場合はお近くの専門医までご相談ください。
健康診断で尿蛋白を測る場合、採取した尿を専用の尿試験紙で検査します。
直接、尿の成分を調べることにより、腎臓や泌尿器系疾患の異常の有無を推測できます。
尿蛋白の基準値は「(-)」となっております。
尿蛋白の健康診断結果では腎炎、腎硬化症、尿路系感染症、尿路結石、ネフローゼ症候群、妊娠中毒、糖尿病性腎症、陣腫瘍、膀胱炎などを疑うことができます。
ただし、蛋白質は尿に混じりやすいために、尿蛋白が陽性だから病気であるとは断定できません。
判定結果が正常値でなかった場合は、放置していると悪化する可能性が大きかったり、既に適切な対処法が必要な場合があったりしますので、早めに医師の適切な指示を受けるようにしましょう。
腎臓はろ過のような役割をしており、体の栄養にならない不用なものをろ過して、尿に流してしまいます。
この腎機能が低下すると、正常にろ過できなくなり、体に必要なたんぱく質までもが尿と一緒に体外へ流れていってしまうのです。
健康な人でもわずかのたんぱく質が尿中に排出されますが、腎臓や尿管に障害がある場合は、多量のたんぱく質が尿中に排泄されます。
また、体に異常を来たしていなくても、激しい運動や寒さ、精神的興奮、強いストレスなどによっても尿蛋白が出ることがあります。
健康診断で尿ウロビリノーゲンを測る場合、尿蛋白と同様に排尿を採取し、尿試験紙で検査します。
ウロビリノーゲンは肝臓で作られるビリルビンという色素が腸に排出され、細菌によって分解された物質です。
尿ウロビリノーゲンの基準値は「(±)」となっております。
尿ウロビリノーゲンの健康診断結果では肝障害、溶血性黄疸、閉塞性黄疸などを疑うことができます。
まれにウロビリノーゲンが減少すると、閉塞性黄疸の疑いもあります。
判定結果が正常値でなかった場合は、放置していると悪化する可能性が大きかったり、既に適切な対処法が必要な場合があったりしますので、早めに医師の適切な指示を受けるようにしましょう。
尿ウロビリノーゲンは高熱や薬物などでも変化が見られます。
通常、ウロビリノーゲンのほとんどが便と一緒に排泄され、残ったウロビリノーゲンも腸から吸収された後、再び肝臓で処理し、腎臓を通って尿と一緒に排泄されます。
そのため、検査結果にはほとんどウロビリノーゲンの反応が出ない、つまり、ゼロの状態である「(±)」が表示されると正常と判断できます。
逆に尿からウロビリノーゲンが排出される量が多い場合、うまく肝臓が機能していないと見なされます。
健康診断で尿潜血を測る場合、尿蛋白と同様に排尿を採取し、尿試験紙で検査します。
尿潜血は尿に血液が混じっている状態で、腎臓か尿路のどこかで出血していることを意味しています。
尿潜血の基準値は「(-)」となっております。
尿潜血の健康診断結果では腎炎、腎結石、腎癌、尿路結石、尿道炎、前立腺炎、膀胱炎などを疑うことができます。
腎結石、尿管結石は腰痛の痛みが強く、比較的に診断しやすいです。しかし、腎臓癌や膀胱癌は初期症状がほとんどなく、尿検査で発見されることが多いです。
尿潜血が正常値でなかった場合は、放置していると悪化する可能性が大きかったり、既に適切な対処法が必要な場合があったりしますので、早めに医師の適切な指示を受けるようにしましょう。
尿潜血からは重い病気が判明することも少なくありません。例えば、癌細胞が増殖していると、血管を突き破ることが多く、出血したりします。
特に高齢の男性の血尿は膀胱癌の確率が高いので、必ず再検査を受けましょう。
しかしながら、健康な人でも尿に潜血が出ることもあります。これは病気ではなく、一時的なすり傷のような症状であることが多いです。
また、生理中の女性は大部分が尿潜血反応が陽性となりますので、生理が終わった後に検査するようにしましょう。
健康診断で血中尿素窒素を測る場合、尿蛋白と同様に排尿を採取し、尿試験紙で検査します。
血中尿素窒素は尿素の中にある窒素の量を意味します。
血中尿素窒素の基準値は「8.0~20.0mg/dl」となっております。
血中尿素窒素の健康診断結果では尿路閉塞、腎炎、腎結石、腎癌、腸閉塞、腹膜炎、腸管出血などを疑うことができます。
ただし、血中尿素窒素だけでは腎臓の機能や障害を断定することはできません。尿蛋白や尿潜血と一緒に判断していきます。
判定結果が正常値でなかった場合は、放置していると悪化する可能性が大きかったり、既に適切な対処法が必要な場合があったりしますので、早めに医師の適切な指示を受けるようにしましょう。
1つの尿素分子には2つの窒素分子を含んでおり、尿素60gは尿素窒素28gに相当します。この尿素窒素の量は腎臓疾患になると、増加しやすくなります。
腎臓は血液から老廃物や余分な水分のろ過し、尿中に排出します。
しかし、腎臓の機能が異常をきたすと、血中尿素窒素のように正常値よりも多くの不純物が尿に排出されます。
この不純物がたんぱく質であれば、尿蛋白の値が上昇し、赤血球であれば、尿潜血の値が上昇します。
腎機能の健康診断では不純物ごとに異常を検査し、それぞれの値を総合して、どの疾患の可能性が強いか疑っていくことになります。
健康診断でクレアチニンを測る場合、尿蛋白と同様に排尿を採取し、尿試験紙で検査します。
クレアチニンは筋肉運動のエネルギー源となるアミノ酸の一種であり、腎臓から尿中に排泄されます。
クレアチニンの基準値は「0.6~1.0mg/dl」となっております。
クレアチニンの健康診断結果では急性腎炎、慢性腎炎、腎不全、尿毒症、腎臓結石、肝硬変、心不全などを疑うことができます。
クレアチニンは筋肉運動の代謝物であるため、尿中に排泄される値が低い場合は筋ジストロフィー症が考えられます。
判定結果が正常値でなかった場合は、放置していると悪化する可能性が大きかったり、既に適切な対処法が必要な場合があったりしますので、早めに医師の適切な指示を受けるようにしましょう。
腎機能の障害を判断するクレアチニンですが、筋肉の病気を調べるときにも検査されます。
筋肉内で合成されるクレアチニンの量は筋肉の量に比例します。
そのため、筋肉の萎縮する筋ジストロフィー症などの病気があるときは低値になります。
また、クレアチニンの量は尿中ではなく、血液を採取し、酵素を利用した試薬を加え、色の変化で調べることもできます。
血中のクレアチニンの基準値は腎臓でろ過されていない分、「0.8~1.2mg/dl」と尿中より少し高めになっております。