胸部X線(レントゲン)検査 - 心臓と肺の異常を察知できる

肺炎や気胸などがわかる胸部X線検査

胸部X線検査

胸部X線検査の健康診断の内容

区分 項目 基準値
X線検査 胸部X線(レントゲン)検査 正常

胸部X線検査は心臓、肺、気管、横隔膜、胃、十二指腸あたりまでを調べられます。健康診断では基本的には肺と心臓を中心に、臓器の形状や血管の状態を複数の画像に記録して、医師が目視で病気の有無を診断します。

胸部X線検査の料金は1,500~2,000円ほどです。保険が適応される場合は3割負担で600円程度に減額されます。

胸部X線検査ではX線照射装置とプレートの間に体を置き、X線を焼き付けて画像化し、コンピューターで処理してから測定します。

検査時間は撮影のみですので1分もかかりません。撮影後に医師が心臓、肺、横隔膜などにおける病気の有無、その広がり具合、臓器の位置をチェックしていきます。オプションで気管支や大動脈などの異常、脊椎や肋骨の損傷も調べられます。

現在ではコンピューター処理により、異常な箇所の色が変化するため、病気を発見できる精度は非常に高くなりました。

胸部X線検査の基準値は「正常」です。体験者の胸部X線検査は心臓と肺ともに正常で基準値内でした。過去も正常が続いており、変化はありません。

胸部X線検査の結果で疑える病気

結果 所見あり
原因
  • 体調による一時的な異常値
  • 遺伝による影響
  • 加齢による影響
  • 胸部大動脈瘤
  • 心臓肥大
  • 心拡大(心臓の大きさが胸部の50%以上を占める)
  • 心不全
  • 胸膜肥厚(肺を覆う膜が炎症で厚くなる)
  • 胸膜癒着(肺を覆う2枚の膜が炎症で癒着する)
  • 嚢状陰影(肺胞が異常に膨らむ)
  • 線状陰影(数mmの線のような影が見える)
  • 円形陰影(4cm未満の影が見られる)
  • 粒状陰影(5cm以下の影が見られる)
  • 浸潤陰影(薄い影が見える)
  • 結節陰影(明確に影が見える)
  • 石灰沈着(肺炎や肺結核で一部が石灰化する)
  • 肺炎
  • 肺結核
  • 気胸
  • 肺梗塞
  • 肺気腫
  • 肺線維症
  • 肺がん
  • サルコイドーシス
  • 横隔膜挙上(横隔膜が正常よりも上にある)

胸部X線検査の健康診断結果では心臓肥大や大動脈瘤などの心疾患、肺結核や肺気腫などの肺疾患を疑うことができます。

胸部X線検査では病気ではなくとも心臓や肺の形や位置、影の様子が正常とは異なる場合、その状態を所見ありとして、健康診断結果に記載します。例えば、線状陰影は2mm程度の細い影が写る状態です。肺炎の治りかけでも見られますが、健康の人でもよく指摘されます。

細菌やウイルスで膜が厚みを増す胸膜肥厚、肺の表面にある膜がくっついてしまう胸膜癒着、肺炎の痕跡がある石灰化巣や陳旧性陰影も原因によって、治療方針が異なりますので、所見ありとなった場合は、循環器科で胸部CT検査を行うことが推奨されています。

また、喫煙者は肺胞が拡張してから袋のようになった肺のう胞、そのあと大きくなって破れることで、胸中の空気が漏れる気胸がよくあるケースです。

幼少期には胸の横幅に対する心臓の横幅の割合が50%を超えると心拡大であり、心疾患になるリスクや脊椎が歪む可能性が指摘されます。

胸部X線検査に関する補足情報

レントゲンにおける白い影は異常のサイン

X線検査では体にX線を照射すると、体がX線を通過させた部分では黒く写り、体がX線を阻止した部分は白く写ります。

皮膚、脂肪、筋肉、肺はX線の透過度が高く、逆に骨、炎症、腫瘍はX線の透過度が低いです。医師による「白い影を落とす」とは、レントゲンで腫瘍が見つかったときに使われる言葉です。

X線はこのような臓器の異常を検知することができますが、心臓の病気である狭心症、心筋梗塞、不整脈などはわかりませんので、血液検査の値やCTスキャンなども参考にします。

胸部X線検査の体験談

良い

胸部X線検査の撮影で異常が見られた場合に可能性のある病気としては、肺がんや胸部大動脈瘤など、肺や心臓に関する重篤な病気が多いのが特徴です。

この検査は目視により異常がありそうな場所を発見することが目的ですので、もし病気の可能性が疑われる場合にはその他の精密な検査を行わねばなりません。ただし、私のように再検査で特に問題なしというケースもあります。

普通

胸部X線検査は近年では会社の定期健診としては、若年層に対しては行われないケースが増えています。

これは厚生労働省が2010年4月に施行した「胸部エックス線検査の対象者の見直し」により、この検査の受診対象が原則全社員から、40歳以上の社員のみに変更されたためです。

胸部X線検査による肺がんなどを早期発見できる可能性が低く、かなり病状が進行していないと「目視による判断は難しい」という意見が多方面から出ていました。検査時の被曝線量に対する問題もあるため、エックス線を用いた方法自体が主流ではなくなってきています。

普通

胸部X線検査で判明する病気の一例としては、肺がんや肺炎、肺結核があります。肺がんの場合は胸部X線検査によって早期発見されることも多々あります。

私は胸部X線検査で要再検査と診断されたことがあります。要再検査は肺がんや肺結核などの重篤な病気になっていることを心配しますが、白っぽく見えても血管が写っているだけだったり、仮に腫瘍だったとしても良性のであったりと、すぐに悪化しない類もあります。

私は再検査ではCT検査と喀痰検査などのレントゲン以外の詳細な検査が行われ、その結果、良性腫瘍だということがわかりました。

普通

金属の板の上にぴったりと胸を付けた状態で息を吸った状態で止めて撮影します。健康診断では造影剤を用いずにX線を体を透過させて映像をフィルムに焼き付ける単純X線撮影がほとんどです。

この方法では肺や筋肉などX線が透過しやすい場所は黒っぽく写り、骨などのX線が透過しにくい場所は白っぽく写ります。肺の中に何かしらの腫瘍などがあった場合にはその部分が白く写るため、目視で異常のある箇所を特定することが可能になります。

悪い

血液検査などと異なり定量的な基準値がなく、あくまでも医師の目視による判断のみが正常と異常の判定基準になっているため、異常があっても見落としが発生する可能性がゼロでは無いという点には注意が必要です。

私は地元の病院で健康診断を受けたあと、再検査の項目があったので有名な病院の人間ドックを受けてみたところ、胸部X線検査で新たに肺のう胞が見つかりました。

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本サイトでは専門性と倫理観に裏付けられた記事を掲載しておりますが、記事を参考にする際はご自身の責任のもと、ご利用いただくようお願いいたします。
公開日公開日 2011.09.14
更新日更新日 2015.03.25
執筆者Kirito Nakano

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