尿糖(糖定性) - 糖尿病や腎臓疾患でブドウ糖が尿に混ざる

血糖値と一緒に判断する尿糖

尿糖

尿糖の健康診断の内容

区分 項目 基準値
尿検査 尿糖(糖定性) 陰性(-)

尿糖は尿に糖が含まれているかを検査します。通常は尿からはほとんど糖が検出されませんが、腎臓や膵臓が悪くなると陽性(+)を示します。

私たちが食べ物から体内に取り込んだブドウ糖は、血液に乗って体中を一巡し、腎臓にたどり着きます。腎臓で血液がろ過されたときに、体に不要な物質は尿に混ざり、体に必要な物質は再び血液に戻されます。

ブドウ糖は体に必要な物質ですので血液に含まれて、尿にほとんど排出されません。逆に尿にブドウ糖が含まれる状態は「尿糖」と呼ばれ、膵臓や腎臓に障害があると推測されます。

健康診断でこの尿糖を計る場合、各自トイレで排尿をして、それを採取します。以前は紙コップに採取していましたが、現在では検査薬の技術開発により、大きめの綿棒に尿を染み込ませるだけの検査も一般的になりました。

採尿するときは尿は出始めと終わりを除いた中間尿を採取します。これは異物の混入や成分の偏りを防ぐためです。病院によっては分析装置も備わっており、年齢で異なりますが、すぐに検査結果が出ることもあります。

この尿糖以外にも尿検査では糖代謝などの異常を判別するスクリーニング検査が行われます。スクリーニングとは「選別する」という意味で、疑わしい物質をすべて抽出する方法です。

尿糖の基準値は陰性(-)です。体験者の尿糖は陰性(-)で基準値内でした。過去も陰性が続いており、変化はありません。

尿糖の結果で疑える病気

結果 陽性(+~2+)
擬陽性(±)
原因
  • 体調による一時的な異常値
  • 遺伝による影響
  • 肥満症
  • 高血圧
  • 膵臓疾患(急性膵炎や慢性膵炎など)
  • 糖尿病
  • 腎臓疾患(腎硬化症や腎不全など)
  • 脳疾患(脳卒中や脳梗塞など)
  • バセドウ病
  • 妊娠中毒症

尿糖の健康診断結果が陽性(+)の場合、膵臓疾患、糖尿病、腎臓疾患、脳疾患などを疑うことができます。数値としては陰性(-)が0~50mg/dL未満、擬陽性(±)が50~100mg/dL未満、陽性(+)が100~200mg/dL未満、陽性(2+)が200mg/dL以上です。

尿糖は主に糖尿病の有無を判別する検査項目です。糖尿病では尿に通常あるはずのない糖が漏れ出てしまうくらい、血液中のブドウ糖の濃度が病的に高まっており、いわゆる血糖値が高い状態にあります。

そのため、尿糖で異常が見られた場合は、同じく糖尿病に関連する空腹時血糖ヘモグロビンA1cを一緒に確認しましょう。

糖尿病はかなり重症にならないと自覚症状がありません。血液に糖が大量に含まれことで血管が痛みやすく、血圧が上昇して動脈硬化が進みます。その結果、心筋梗塞や脳卒中になる確率が2~5倍に跳ね上がります。

特に糖尿病の3大合併症と呼ばれる「糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性末梢神経障害」のリスクが高いです。糖尿病性網膜症は血糖が網膜の血管を壊してしまい、視力低下や失明を起こす病気です。

糖尿病性腎症は正常に血液がろ過されなくなり、中期では全身がむくみはじめ、後期では腎臓が機能しなくなる病気です。糖尿病性末梢神経障害は血糖が毛細血管や神経を破壊することで、初期は手足がしびれて、後期は運動神経にも障害を起こす病気になります。

その一方で尿糖は炭酸飲料やお菓子などを甘味料を食べすぎたり、過度のストレスを受け続けても値が上昇しますので、必ずしも「尿糖が高い=糖尿病」というわけではありません。

また、尿糖を下げるには、空腹時血糖と中性脂肪の数値を改善することがベストです。豆類、海藻、玄米、牛乳などを積極的に食べる食事療法で血糖値の上昇を抑えながら、筋トレ、ストレッチ、ランニングによる運動療法で中性脂肪を減らします。

尿糖に関する補足情報

空腹時血糖やヘモグロビンA1cを一緒に確認

糖尿病の初期段階では尿糖は陰性になることがあるため、尿糖に問題がなくても過信せずに、空腹時血糖やヘモグロビンA1cも確認します。仮にそれらの数字が基準値を超えていたときは、早期発見のためにも必ず再検査や精密検査をしましょう。

特に必要以上の喉の渇き、頻尿、多尿の症状に覚えがある人は注意が必要です。初期の糖尿病であれば、食事を節制したり、適度な運動を行ったりすると進行を防ぐこともできます。

また、糖尿病によって尿糖が陽性になったときは、すでに空腹時血糖は150mg/dL以上、ヘモグロビンA1cは7.0%以上に達していることが一般的です。

その一方で尿糖が陽性にも関わらず、空腹時血糖やヘモグロビンA1cが基準値内であるときに限り、体調による一時的な異常値や遺伝による影響が考えられます。

尿糖の体験談

良い

糖尿病になると尿糖の数値も高くなりますが、それは血糖値が上昇している影響です。そのため、尿糖と血糖の二重の結果で判断することで、より正確な糖尿病のスクリーニングを行うことができます。

また、尿糖が陽性を認めても、血糖が正常であるケースも出てきます。これを腎性糖尿と言いますが、この場合は治療が必要ありません。私も尿糖が陽性でしたが、この血糖値が70mg/dLで要観察に留まりました。

良い

尿検査ではコップに採取した尿を、専用の容器で吸い取り、それを試験紙に浸して反応を見ます。一般的には「血糖値が180mg/dLを超えると尿糖が検出される」と言われています。

検査結果は試験紙の色を見れば一目瞭然ですが、私のように尿糖の反応が陽性であっても、糖尿病ではない場合もたまにあるようです。

体質的に血糖値の高さに関係なく、尿糖の反応が出てしまう場合もあるため、尿糖で陽性反応が出ても、さらなる検査を行って症状の有無を確認しました。

普通

定期健診では検査の最初に採尿を行い、尿に含まれる成分の分析を行います。尿検査で検査対象になっている項目はいくつかありますが、尿糖は膵臓と腎臓の働き、糖尿病の症状について検査をする目的で行われます。

尿糖はその名の通り尿の中に含まれるブドウ糖の濃度を検査します。正常な状態であれば、尿の中に糖はほとんど含まれませんが、糖尿病になると血液中のブドウ糖の成分量が多くなり、尿の中に排出されるようになります。

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本サイトでは専門性と倫理観に裏付けられた記事を掲載しておりますが、記事を参考にする際はご自身の責任のもと、ご利用いただくようお願いいたします。
公開日公開日 2011.09.14
更新日更新日 2015.03.25
執筆者Kirito Nakano

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