ケトン体 - 糖尿病でインスリンが欠乏すると陽性反応を示す

ケトン体が陽性なら糖尿病の可能性大

ケトン体

ケトン体の健康診断の内容

区分 項目 基準値
尿検査 ケトン体 陰性(-)

ケトン体とは肝臓で脂肪を分解したときに発生する老廃物で、正確にはアセト酢酸、アセトン、β-ヒドロキシ酪酸の3つを合わせた総称です。

老廃物であるケトン体は血液を介して全身に運ばれ、主に筋肉や腎臓で代謝されます。このように通常はケトン体が尿に含まれることはありません。

しかしながら、糖尿病などで栄養の吸収量が不足すると、栄養の代わりに体内の脂肪を肝臓がたくさん分解することになります。その結果、血液中にケトン体の量が異常に蓄積されていき、最終的に尿にも混ざって排出されて、ケトン体が陽性(+)を示します。

健康診断でケトン体を計る場合、尿ウロビリノーゲンなどと同様に排尿から判別するスクリーニング検査を行います。ケトン体の基準値は陰性(-)です。体験者のケトン体は陰性(-)で基準値内でした。過去も陰性が続いており、変化はありません。

ケトン体の結果で疑える病気

結果 陽性(+~3+)
擬陽性(±)
原因
  • 体調による一時的な異常値
  • 遺伝による影響
  • 栄養不足
  • 拒食症
  • 脱水症(嘔吐や下痢が原因)
  • 糖尿病
  • バセドウ病
  • 妊娠中
結果 偽陽性(+~3+)
原因
  • 薬剤による一時的な異常値(抗生物質や降圧剤など)

数値としては陰性(-)が0mg/dL、擬陽性(±)が0~5mg/dL未満、陽性(+)が5~20mg/dL未満、陽性(2+)が20~100mg/dL未満、陽性(3+)が100mg/dL以上で、数値が高いほど病状は深刻です。

健康診断結果でケトン体が陽性だった場合は栄養不足、拒食症、脱水症、糖尿病、バセドウ病などを疑うことができます。

ケトン体が増える原因は糖質不足です。白米やパンなどの炭水化物、砂糖などから糖質を摂ると、体内でブドウ糖が生成されます。そのブドウ糖が全身に運ばれて、私たちのエネルギー源になります。

しかし、ブドウ糖が不足すると、代わりに体内に蓄えた脂肪をエネルギー源に利用します。脂肪をエネルギー源に換えたときに出る物質がケトン体であり、その結果「糖質不足=ケトン体が多くなる」とも判断できます。

栄養不足が糖質不足の原因であり、ブドウ糖不足で脂肪が燃焼されて、ケトン体が増えることは正しいですが、それとは別に健康診断ではケトン体を主に糖尿病の検査項目として扱っています。

これは糖尿病の人はいくら体内にブドウ糖があっても、そのブドウ糖をエネルギー源に分解するためのインスリンが分泌されないため、栄養不足と同じく脂肪がエネルギー源として使われ、ケトン体が増えてしまうためです。

そのため、ケトン体に異常が確認されたら、まずは糖尿病に関する空腹時血糖ヘモグロビンA1c尿蛋白の検査項目も一緒にチェックをして、再検査や精密検査を行うようにしましょう。

ケトン体に関する補足情報

中性脂肪が分解されると増えるケトン体

糖尿病の合併症には治療が困難な事例が多く、他の生活習慣病と同じように予防が重要視されています。

ただ、糖尿病になるとケトン体が増加しやすいですが、ケトン体が増加すると糖尿病になるわけではありません。ケトン体は脂肪組織内の中性脂肪が多く分解され、脂肪酸の代謝が進んでいる状態で増加します。

そのため、美容クリニックなどでは体内の脂肪を取り除く脂肪燃焼施術をしたあとに、尿中にあるケトン体の上昇を測定して、体脂肪の燃焼を実証するときにも使っています。

ケトン体の体験談

良い

私はケトン体が2年連続で陽性でした。ただ、いずれも病気の疑いはありません。その理由は1年目は妊婦だったためであり、そもそも妊婦である人はケトン体が陽性になることがあるそうです。

2年目は過度なダイエットが原因でした。出産後に体形を元に戻そうと、ダイエットを頑張っていたのですが、炭水化物の摂取量が極端に少なかったことが影響しています。

体内でブドウ糖に変わる炭水化物が足りないと、エネルギー源としてブドウ糖ではなく、体内の脂質が分解されます。その代謝の過程でケトン体が大量に体内に放出されるケースがあり、今回はそれに引っかかりました。その後、ダイエットはやめたため、3年目は何も異常はなかったです。

普通

ケトン体とは体の中で脂肪が分解される際に生成される物質の総称です。通常、私たちは糖質をエネルギー源として利用しているのですが、糖尿病の症状になり、体内のインスリンの量が不足してしまうと糖質を分解することができなくなり、エネルギー源を生み出せません。

そうすると、糖質の代わりに脂肪をエネルギーとして利用せざるを得ない状態になり、結果として体内に大量のケトン体が生成されてしまいます。したがって、尿中にケトン体が検出される状態の場合、ほぼ間違いなく糖尿病の症状が発症しており、かつ進行している可能性があります。

普通

私は健康診断で尿糖が陽性になったことはありませんが、もし尿糖が検出されたり、ケトン体が検出されるような状態になった場合は、すぐに専門医にかかり適切な治療を行う必要があります。放置しておくとケトアシドーシスという状態にまで進行します。

ケトアシドーシスは酸性物質であるケトン体が血液中に増えて、血液が酸性の状態になることです。最悪の場合、脳の機能まで低下して昏睡状態に陥る可能性が高いため、早期の対応が必須となります。

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公開日公開日 2011.09.14
更新日更新日 2015.07.27
執筆者Kirito Nakano

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