色神(色覚検査) - 赤・緑・青の見え方が異なる眼の状態

後天性より先天性の割合が高い色神

色神

色神の健康診断の内容

区分 項目 基準値
視覚 色神(色覚検査) 所見なし

色神とは色を認識する神経細胞に異常が見られ、赤、緑、青のいずれか1色、もしくは2色などが認識しにくい状態です。

健康診断で色神を計る場合は石原式色覚検査で行うことが多いです。石原式には25枚の数字表と13枚の曲線表があり、枚数が比較的に多くて検出力も高いため、健康診断でも使われています。

色神実際の石原式はドットで描かれた見えにくい文字を読み上げる方法です。例えば、緑が見えにくい人は、赤と緑で書かれた7を読むことが困難だったりします。

色神の基準値は「所見なし」です。体験者の色神は所見なしで基準値内でした。過去の検査でも所見なしで変化はありません。

色神の結果で疑える病気

結果原因
色神あり
  • 遺伝による影響
  • 杆体1色覚(全色盲)
  • 錐体1色覚
  • 2色覚
  • 異常3色覚

色覚異常が疑われる場合、色神検査の健康診断結果には「色神あり」などと書かれます。光を受け取る細胞は赤、緑、青がありますが、色神異常ではそのいずれかの色素に異常が出ています。

ただし、仮に赤の色素を見ることができない場合でも、血液の色が赤ではなく白黒に見えるかというとそうではありません。

赤が見えにくいことは確かですが、青や緑の色素を見る機能があれば、本来の赤ではなくても他の色とは異なる赤に近い色として見えていることが多いです。そのため、色神異常の人でも赤は赤として分類できます。

一方で色神の健康診断のときのように色の境界線となると、赤を緑に近い赤として見ていたりするため、赤と緑が混合している画像では、境界線が見えにくい状態ではあります。

色覚異常は遺伝による先天性の割合が高く、日本人の20人に1人の割合とされています。後天性の場合は、緑内障などの病気に患うことで色素以上になり、結果的に併発することが多いです。

また、先天性の多くは男性で女性はまれです。父親が色神異常ではなく、子供が色神異常になった場合、母方の祖父の遺伝である可能性が高いです。

石原式による色神の検査

色神を調べる検査では下記の石原式色覚検査が最も普及しています。各数値の見え方によって、どの色に異常があるかがわかります。下記にある6個の数字が読めるかどうかを確認してみましょう。

石原式色覚検査

位置説明
上段左側数字は12です。こちらは色神異常があっても、問題なく読めます。これは数字に赤と黄色、背景に緑と青が混ざっているためです。
上段中央数字は6です。赤と緑が見にくい人は輪郭の一部しか読み取れません。
上段右側数字は29です。赤が見にくい人は70などに見えることがあります。
下段左側数字は15です。青が見にくい人は17などに見えることがあります。
下段中央数字は73です。赤と緑が見にくい人は7が2に見えたりします。
下段右側数字は正常者は読むことができません。逆に緑が見にくい人は5に見えることがあります。

通常の石原式色覚検査では、1つの円が10cm程度の大きさですし、液晶モニターのスペックや設定によって、本来の色合いとは異なりますが、一般的なパソコンやスマホであれば、目安としては使う分には問題ありません。

ただし、色神が気になる人や健康診断で異常を指摘された人は、生活や仕事に支障が出ていたり、すでに治療が必要な可能性もありますので、早めに専門医に診てもらい、適切な指示を受けるようにしましょう。

色神に関する補足情報

色神異常の仕組みと種類

光が目の網膜にあたって、そこにある神経細胞が光を感じることで色を認識しています。光は波長の長さの違いにより、異なる色を表現しています。

一方、私たちの目では赤が見えやすいL(Long)錐体、緑が見えやすい、M(Middle)錐体、青が見えやすいS(Short)錐体という3種類の神経細胞によって、さまざまな波長を感知しています。

しかしながら、錐体の一部が不完全であったとき、色神異常として色が見えにくい症状が起きます。この色神異常は主に下記のように分類されます。

種類説明
杆体1色覚(全色盲)L、M、Sの錐体すべてが機能していません。色は白と黒の濃淡で見えますが、視力が極端に弱いために、色よりも視力に対してのケアが優先されます。
錐体1色覚L、M、Sの錐体のうち1色だけが機能しています。例えば、L錐体のみが機能すると、赤以外の色は見えにくくなります。
2色覚L、M、Sの錐体のうち2色が機能しています。例えば、LとS錐体が機能すると、緑が見えにくくなります。この場合は「緑色盲」と呼ばれます。
異常3色覚L、M、Sの錐体のうち2色が機能していることは2色覚と同じですが、異常3色覚では残り1色が異常な状態で機能しています。

また、日本における色神異常の割合は、男性が5%、女性が0.2%であり、圧倒的に男性のほうが発症しやすい病気です。

色神が健康診断から外された理由

色神異常は「色覚異常、色盲、色弱」とも呼ばれますが、色神異常と色覚異常は同じ意味であり、色を感知する神経細胞が不完全な状態を示します。

色盲と色弱は色神異常の一種であり、色盲は青、緑、赤のうち、いずれか1つの色を感知する神経細胞が働いていない状態、色弱は青、緑、赤のうち、いずれか1つの色を感知する神経細胞が異常な働きをする状態です。

色神異常は大人になってから急に発生することはほとんどありません。そのために大人の健康診断では希望しない限り、基本的には測定しないです。最近では小学校の健康診断でも希望者のみに実施されるようになりました。

これは色覚異常だとしても、生活に支障が出ることが少なく、さらに色覚異常が差別につながりやすかったためです。今では不安がある方だけに自己認識できるようしています。

色神の体験談

普通

健康診断の際には必ず視力検査が含まれます。誰でも思い浮かぶであろう検査項目としては両眼視力検査ですが、希望者に対しては色神の検査も行われます。

色神異常というとあまり聞き馴染みがないかもしれませんが、私の病院でも色神異常は別の呼び方で色覚異常や色盲などと言われることもありますが、特定の色の識別が困難になる症状全般を指します。

普通

色神異常は先天性の割合が高いと言われており、かつては小学生などの年少者に対する検査が義務付けられていましたが、最近では小学校での検診も希望者のみに対して行われるようになりました。

社会人に対して行われる健康診断においては、希望者以外にはこの色神の検査は行われません。色神異常が差別につながることもその理由ですが、余程深刻な症状でない限りは色神異常であっても日常生活に支障をきたす可能性が低いこともあげられます。

普通

色神の計測については一般的に石原式色覚異常検査表を使用しますが、これは2色で構成されたドットの数値を読み取るタイプと、曲線をなぞるタイプがあります。健常者であれば全く問題なく読めるものの、色神の症状がある場合は非常に読み取りにくいものになっています。

色神の検査の基準値は読み取れることですので、数値ないし曲線が識別できれば所見なしということになります。

普通

成人以上の人に対して色神検査が実施されるないですが、人間ドックのオプションの検査項目であったり、雇用者側から色覚異常の有無についての報告要求がある場合に、入社時の健康診断の検査項目に含まれるケースもあります。

悪い

通常、色神検査は健康診断の検査項目に含まれることはありません。こうした色覚異常は先天性であることが多いため、幼少期の健康診断の検査項目には含まれていましたが、差別を助長しかねなかったり、精神的ダメージを受けやすいために廃止されました。

私は色神異常とわかった高校生のとき、デザイナーの道を諦めたことがありました。ただ、友人は就職活動のときに異常を指摘され、警察官を諦めた経緯があり、そのことを思うと幼少期に判別しておいたほうがよかったとも思えます。

悪い

色神異常は先天性の場合がほとんどであるため、で成人して何も異常がなければほぼ心配はないのですが、まれに緑内障などの眼病の結果として後天的に色覚異常が生じることがあります。

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公開日公開日 2011.09.14
更新日更新日 2017.09.03
執筆者Kirito Nakano

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