総コレステロール(T-CHO) - 基準値以上で脂質異常症の疑い

健康の体のために必要な総コレステロール

総コレステロール

総コレステロールの健康診断の内容

区分 略号 基準値
脂質代謝 総コレステロール(T-CHO) 140~199mg/dL

総コレステロールは脂質代謝の異常を知ることができる大切な指標です。脂質代謝とは血液中に流れているコレステロールや中性脂肪といった脂質の量が増加せずに、正常に血液が循環していることを意味します。

一般的にはコレステロールには悪いイメージが先行しがちですが、基準値が140mg/dL以上であるように少なすぎてもいけません。コレステロールは肝臓で生成され、血管やホルモン、消化酵素の胆汁酸の原料になるなど、細胞膜の維持に必要な物質です。

そもそも、総コレステロールの「総」とは、体に良いHDLコレステロールと体に悪いLDLコレステロールを合算値を意味しています。

そのため、総コレステロールの値が高いときは、HDLコレステロールとLDLコレステロールのどちらが増えているかを確認します。体に良いHDLコレステロールのみであれば、深刻な問題にはなりませんが、体に悪いLDLコレステロールの著しい増加には注意が必要です。

健康診断で総コレステロールを計る場合、血管に注射器で針を刺して、血液を採取し、検査する方法が主流です。現在では技術が進歩し、採取する血液の量も少なくなったため、指先からほんの少しの血液を採取して、血液検体を送ることで健康診断ができるシステムもあります。

総コレステロールの基準値は140~199mg/dLです。以前の基準値は140~219mg/dLでしたが、2012年4月に変更されました。

体験者の総コレステロールは177mg/dLで基準値内でした。過去の168mg/dL、149mg/dL、157mg/dLより少し増加しています。

総コレステロールの結果で疑える病気

結果原因
基準値より高い
  • 体調による影響
  • 遺伝による影響
  • 高血圧
  • 動脈硬化
  • 肥満症
  • 脂質異常症
  • 高コレステロール血症
  • ネフローゼ症候群
  • 脂肪肝
  • 膵臓疾患(急性膵炎や慢性膵炎など)
  • 糖尿病
  • 胆石症
  • 甲状腺機能低下症
  • 心疾患(狭心症や心筋梗塞など)
基準値より低い
  • 体調による影響
  • 遺伝による影響
  • 栄養不足
  • 拒食症
  • 免疫力低下
  • 鉄欠乏性貧血(鉄分不足の貧血)
  • 肝臓疾患(肝炎や肝硬変など)
  • バセドウ病

健康診断結果で総コレステロールが高い値だった場合、高血圧、動脈硬化、脂質異常症、高コレステロール血症、ネフローゼ症候群、脂肪肝、膵臓疾患、糖尿病、甲状腺機能低下症、心疾患などを疑うことができます。

異常が見つかったらまずは総コレステロールの数値の大きさを確認します。基準値オーバーでも200~239mg/dLであれば、食事や運動で改善できるレベルであり、必ずしも病気につながるわけではありません。

240mg/dL以上になると早期改善が必須であり、270mg/dL以上では食事や運動だけでは治らないために投薬療法にシフトします。

同時にHDLコレステロールLDLコレステロール中性脂肪を確認することが大切で、極端にLDLコレステロールが高い場合は動脈硬化や心筋梗塞の可能性が増します。

次に再検査をします。再検査でも数値が病的と判断できる場合、CTスキャンやMRIを実施して、膵臓疾患や糖尿病などを細かく検査していきます。

総コレステロールは食べすぎや飲みすぎで上昇しやすい数値です。逆に食事を節制することで数値を抑えることもできます。基本的には炭水化物と脂質の摂りすぎ、運動不足などが総コレステロールの増加に直結します。

また、総コレステロールが低い値だった場合、栄養不足、鉄欠乏性貧血、肝臓疾患、バセドウ病、悪液質などを疑うことができます。

総コレステロールに関する補足情報

高コレステロール血症を早期に改善する

血液中の総コレステロール値が基準値よりも高い場合は、まずは高コレステロール血症と診断されます。高コレステロール血症は放置すると、血液に脂質が溜まっていき、動脈硬化が進んで、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などを起こす危険性があります。

コレステロールは卵黄、レバー、チーズなどの動物性脂質の多い食品から1日に約0.2~0.5gが摂取され、体内で約1.0~1.5gが合成される物質ですので、食事の改善で症状が緩和されることが多いです。

高コレステロール血症の多くは暴飲暴食や運動不足、不規則な生活などによって起こりますので、日常の摂生が重要になります。コレステロール値を抑えるために食生活の改善が指導されることが多いです。

総コレステロールの体験談

良い

コレステロールを悪者と認識して過剰な食事制限を行おうとする人がいますが、それは間違いです。

コレステロールは細胞膜を作ったり胆汁酸を作る原料になるなど体にとって不可欠なもので、しかもコレステロールのほとんどは体内で作られるので、食事内容がそのままコレステロール増加に繋がるというわけでもありません。

したがって、必要十分な栄養素を過剰にならない範囲で摂取し、かつ生活習慣の見直しを行うことで、それほど時間がかからずにコレステロール値の改善を行うことは可能です。実際に私も1カ月後の再検査では基準値内に下げることに成功しました。

良い

中高年以上の年代の男性は、メタボリック症候群のリスクが高くなってきます。健康診断では肥満などに起因する動脈硬化の可能性を知るために、総コレステロール値の計測は重要です。

総コレステロールはその名の通り血液中にあるすべてのコレステロールの合計です。総コレステロールは善玉コレステロールと悪玉コレステロールの合計値になっていますから、仮に総コレステロール値が高くても、善玉コレステロールが支配的であれば、そこまで心配はいりません。

私もそうでしたが、善玉コレステロールが多い場合は、飲酒や激しい運動なども影響していることが多いので、こうした因子に気をつければ自然と総コレステロール値も正常値に戻ります。

普通

総コレステロールは脂質異常症の診断項目から外れていて、診断基準としてはHDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪の項目が使われます。これは総コレステロールがHDLとLDLを包括したものであり、この値のみを基準に動脈硬化などのリスクを判断することは難しいためです。

総コレステロール値が異常値の場合、HDLとLDLのどちらが異常値なのか、逆に総コレステロール値が基準値内でもHDLとLDLが正常範囲に入っているかを個別に判断しなければ意味がありません。

普通

年齢が高くなっていくにつれて身体のリスクは高まっていきます。健康診断を受けていても20代の頃は全く気にならなかった項目でも、30代を過ぎて体型が目に見えて変わってきたのを感じ始めると気になってくる項目がいくつもあると思います。

総コレステロールが高いと生活習慣病のリスクが高いというイメージを持っている人も多く、私も30代にも関わらず、総コレステロールが207mg/dLと気になっている1人です。

普通

総コレステロール値だけで心筋梗塞などのリスクを判断すると正確な診断を行えない可能性があるため、検査で異常値が出た場合は、その他の項目についても再検査を行うことが必要です。

ただ、食事療法でコレステロール値は変化しやすいためには、まずは総コレステロールを下げることから始めてもいいかもしれません。

悪い

総コレステロールの数値には220mg/d以上と240mg/d以上という基準があります。元々日本で採用されていた数値は220mg/d以上です。

ただ、アメリカでは240mg/d以上が採用されており、リスクとの兼ね合いから日本でも240mg/d以上が採用されたわけですが、日本人に合っている数値として再び220mg/dに下がりました。私は低くても270mg/dはあるので、あまり意味がなく220mg/dが遠く感じます。

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公開日公開日 2011.09.14
更新日更新日 2017.09.23
執筆者Kirito Nakano

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