アルカリホスファターゼ(ALP) - 肝臓や胆道の障害で上昇

肝疾患や妊娠末期で上昇するアルカリホスファターゼ

アルカリホスファターゼ

アルカリホスファターゼの健康診断の内容

区分 項目 基準値
肝機能 アルカリホスファターゼ(ALP) 100~340U/L

アルカリホスファターゼは多く臓器の細胞に含まれている酵素であり、血液にも微量に放出されています。基本的には肝臓で作られて、胆汁の成分として胆管を通って、胆嚢に貯蔵されたあとに十二指腸に排出されます。

しかしながら、病気で臓器が損傷すると、普段は血液中にわずかに放出されるだけだったアルカリホスファターゼが、急に増えます。そのため、健康診断ではこのアルカリホスファターゼの含有量から肝臓、胆嚢、十二指腸の異常の有無を調べることができます。

健康診断でアルカリホスファターゼを計る場合、γ-GTPなどと同様に血液検査で測定します。アルカリホスファターゼの基準値は100~340U/Lです。

体験者のアルカリホスファターゼは198U/Lで基準値内でした。過去の202U/L、171U/L、179U/Lより少し上昇しています。

アルカリホスファターゼの結果で疑える病気

結果原因
基準値より高い
  • 体調による影響
  • 遺伝による影響
  • 急性肝炎
  • 急性ウイルス肝炎
  • アルコール性肝炎
  • 薬剤性肝炎
  • 激性肝炎
  • 慢性肝炎
  • 活動性慢性肝炎
  • 自己免疫性肝炎
  • うっ血肝障害
  • 脂肪肝
  • 肝硬変
  • 肝臓がん
  • 胆嚢疾患(胆嚢炎や胆嚢結石など)
  • 閉塞性黄疸
  • バセドウ病
  • 骨疾患(骨軟化症や転移性骨腫瘍など)
  • 妊娠中
基準値より低い
  • 体調による影響
  • 遺伝による影響
  • 遺伝性低ALP血症

アルカリホスファターゼの健康診断結果で基準値を超えていた場合、主に肝炎や肝硬変などの肝臓疾患、胆管結石、閉塞性黄疸、バセドウ病、骨粗鬆症、ペーチェット病などを疑うことができます。

アルカリホスファターゼが含まれる胆汁は、肝臓、胆管、胆嚢、十二指腸と流れていき、消化機能を支えるといった重要な役割を担っています。

ただし、アルカリホスファターゼは骨や小腸の細胞にもあるため、異常値を示すと複数の臓器が再検査の対象になります。そのため、まずはGOT、GPT、γ-GTPといった肝臓疾患に関する数値も見てみましょう。それらも異常値である場合は肝臓の機能が衰えている可能性が高いです。

さらに精密検査ではアルカリホスファターゼを種類ごとに計測します。アルカリホスファターゼは肝臓や骨など、部位ごとに特徴が異なるため、6種類のアルカリホスファターゼを検査することで、病気を特定していきます。

これは「ALPアイソザイム」と呼ばれる検査方法です。ALPはalkaline phosphatase(アルカリホスファターゼ)の略であり、アイソはiso(同じ)、ザイムはzyme(酵素)という意味になります。

例えば、ALP1が高いときは肝臓や胆道が塞がれたことが原因です。ALP2は胆管疾患や肝臓疾患で上昇します。

ALP3は骨疾患、ALP4は妊娠中、ALP5は肝硬変や小腸疾患で異常値を示します。ALP6はグロブリン値の上昇や大腸疾患に由来します。

アルカリホスファターゼに関する補足情報

肝臓と胆嚢を結ぶ胆管が詰まると上昇する

アルカリホスファターゼは小腸、肝臓、腎臓、骨など多くの臓器に含まれている酵素です。このような臓器に障害が発生すると、アルカリホスファターゼが血液中に流れ出しやすくなります。

特に肝臓とつながっている胆管が詰まって、胆嚢への胆汁の排出が阻害されると、胆汁中に存在したアルカリホスファターゼは肝臓を逆流して、血液中に増加します。

同時に肝臓では盛んにアルカリホスファターゼが生成されるため、数値は増え続けます。病状が進行すると、アルカリホスファターゼの値は500U/Lを超えていきます。

また、それとは別に200種類以上の薬剤がアルカリホスファターゼの値に影響を及ぼします。そのため、常用薬の中でも利尿剤や睡眠剤がある場合は、健康診断の前に医師に報告することが必要です。

アルカリホスファターゼの体験談

良い

私の場合はまだ検査でアルカリフォスファターゼの数値が基準値の354U/Lを超えたことがないのですが、もしアルカリホスファターゼの数値が高く検出された場合には、より詳しく調べるためにALPアイソザイム検査が行われます。

アイソザイムとは活性が同じでアミノ酸配列が異なる酵素のことです。アルカリフォスファターゼでは体内の器官によって、アルカリフォスファターゼのアイソザイムがALP1~ALP6と異なっています。

このアイソザイムの種類を特定すれば、血液中に分泌されたアルカリホスファターゼがどの器官のものかを知ることができます。これを利用して、障害のある器官を特定することが可能になります。

普通

健康診断で肝臓の症状を調べる項目として馴染みなのは、γ-GTP値、GOT値、GPT値ですが、アルカリフォスファターゼもセットです。

酵素の一種で肝臓や骨、小腸などに分布しており、これらの器官で何らかの障害が起きていると血液中への分泌が多くなるため、血液検査でアルカリフォスファターゼの数値を検査することで、これらの器官に異常があるかどうかがわかります。

GOTやGPTと同時に検査すれば、箇所に問題があるのかをより明確になります。例えば、GOT、GPT、アルカリフォスファターゼのすべてが基準値よりも高い値になっている場合には、肝臓に何らかの問題がある可能性が高いです。

一方、GOTとGPTが正常値であり、アルカリホスファターゼのみ高値になっている場合には、骨の疾患の可能性が高いなどを推測できます。

悪い

アルカリホスファターゼはリン酸化合物を分解する酵素ですが、肝臓や骨、小腸などに多く含まれています。これらの臓器に何らかの問題がある場合、血中にアルカリホスファターゼが溢れ出してくるため、アルカリホスファターゼの検査で検出することができます。

私もアルカリホスファターゼが340U/Lを超えていたため、再検査となりました。原因は十二指腸が炎症を起こしていたため、アルカリホスファターゼの量が増加したとのことでした。

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公開日公開日 2011.09.14
更新日更新日 2017.09.03

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メディチェ編集部
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