クレアチニン(CRE) - 基準値より高いと腎臓疾患のリスクが上昇

腎機能の低下で上昇するクレアチニン

クレアチニン

クレアチニンの健康診断の内容

区分 項目 基準値
腎機能 クレアチニン(CRE) 男性 
~1.00mg/dL
女性 
~0.70mg/dL

クレアチニンとは筋肉を動かすときに必要なクレアチンというアミノ酸が分解されたあとに出てくる老廃物です。

クレアチニンは筋肉周辺の血流に乗って、最終的には腎臓にたどり着きます。そこで血液がろ過されると、老廃物であるクレアチニンは体には不要な物質ですので、血液に戻されることなく尿として排出されます。

しかし、腎臓が病気になると、ろ過機能が衰えて、クレアチニンが尿ではなく血液に戻されてしまうことがあります。そのため、血液中のクレアチニンの量を計ることで、腎臓の状態を把握できます。

健康診断でクレアチニンを計る場合、尿素窒素などと同様に血液検査で測定します。また、クレアチニンは酵素を利用した試薬を加え、色の変化で調べることもできます。

クレアチニンの基準値は男性が~1.00mg/dL、女性が~0.70mg/dLです。以前の基準値は男性が0.50~1.10mg/dL、女性が0.40~0.80mg/dLでしたが、2012年4月に変更されました。

体験者のクレアチニンは0.76mg/dLで男性の基準値内でした。過去は0.78mg/dL、0.70mg/dL、0.80mg/dLとあまり変化がありません。

クレアチニンの結果で疑える病気

結果原因
基準値より高い
  • 体調による影響
  • 遺伝による影響
  • 高血圧
  • 肝硬変
  • 急性腎炎
  • 慢性腎炎
  • 腎盂腎炎
  • 腎臓結石
  • 腎硬化症
  • 腎不全
  • 腎臓がん
  • 尿毒症
  • 心疾患(狭心症や心筋梗塞など)
  • 妊娠中
  • 妊娠中毒症
基準値内で低値
  • 体調による影響
  • 遺伝による影響
  • 筋ジストロフィー

クレアチニンの健康診断結果で基準値をオーバーしてしまった場合、急性腎炎、慢性腎炎、腎盂腎炎、腎臓結石、腎硬化症、腎不全、腎臓がんなど、主に腎臓疾患を疑うことができます。

このように腎機能の障害を判断するクレアチニンですが、筋肉の病気を調べるときにも検査されます。筋肉内で生成されるクレアチニンの量は筋肉の量に比例するため、筋力が低下したり、萎縮してしまう筋ジストロフィーなどの病気があるときは低値になります。

また、妊娠中はクレアチニンの値が高くなりやすいです。これは腎臓そのものの働きが弱まっているわけではなく、胎児が育って血液量が増えたことで、腎臓の処理能力をオーバーしているためです。

自分と胎児、胎児を育てるための大きな子宮の分まで、血液を循環させる必要があり、通常よりも30~50%は血液量が増えます。その結果、血液をろ過する腎臓も30~50%動かなくてはいけません。

しかし、体調や遺伝により腎臓が弱めの人は、胎児の分まで血液をろ過することが困難です。その結果、早産などの胎児への影響が懸念されるため、早めに精密検査を受け、腎臓疾患の種類を特定することが大切です。

GFR(糸球体濾過量)で腎臓の働きをチェック

尿蛋白や尿潜血などに異常が見られた場合は、腎臓疾患以外にも尿管や膀胱などの病気が疑われます。一方、クレアチニンは腎臓によるろ過が影響するために、病気の対象を腎臓に絞りやすいです。

そこで「性別、年齢、クレアチニンの値」を計算式に当てはめることで、腎機能の状態を数値化できます。これはJ-CKDI(慢性腎臓病対策協議会)が発表している「GFR」と呼ばれる指標です。

性別 男性女性
年齢
クレアチニン mg/dL

GFRの推算値
説明

GFRの数値は90以上が基準値であり、GFRの低いほど腎機能が衰えていることを表しています。特に数値が60未満の場合は腎臓の精密検査、専門医による指導と治療が必要です。

仮に45.0未満になると、慢性腎臓病を意味するCKD(Chronic Kidney Disease)である可能性が高まります。慢性腎臓病は初期段階では自覚症状がないまま、腎機能が低下し続ける病気です。

夜間のトイレの頻度が上がったり、倦怠感、息切れ、貧血、むくみなどが慢性的に自覚できるようになると、すでに慢性腎臓病が進行しています。そのため、このGFRを定期的に確認することが重要になってきます。

ちなみにGFRとはGlomerular Filtration Rate(糸球体ろ過量)の略です。腎臓では糸球体という毛細血管がボール状に集まって、血液をろ過しているため、糸球体ろ過量の状態が腎機能に大きく影響します。

クレアチニンの体験談

良い

クレアチニンとは筋肉が使われる際に消費されるクレアチンリン酸が分解されてできた物質です。

通常、クレアチニンは腎臓でろ過されて体外に排出されますから、血液中に出てくることはありません。しかし、腎臓機能に異常がある場合にろ過機能が働かずに血液中にクレアチニンが多く排出されることになります。

腎臓に関する病気は「サイレントキラー」とも呼ばれており、自覚症状が少ないことで知られています。そのため、このようなスクリーニング検査で早期発見することが重要です。

私のようにクレアチニンが異常と診断された場合、軽度であればタンパク質の摂取量を制限するといった食事療法で改善できます。個人的には塩分の摂取を控えめにしたり、肥満にならないように総カロリーを減らすなどを心がけて、クレアチニンを少しずつですが下げることができました。

普通

クレアチニンはアミノ酸の一種のクレアチンが分解されるときに作られます。尿素窒素と同様、腎臓のろ過機能が低下することで、血液中に含まれるクレアチニンが上昇します。腎臓にどのレベルの機能低下があるかを判断することができます。

クレアチニンは数値が8.00mg/dLを超える場合には、透析を行うことも視野に入れる必要が出てくるくらい重要な指標の1つです。私も腎臓のいくつかの値がたまに基準値を超えることがあるため、このクレアチニンは常に気になってしまいます。

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公開日公開日 2011.09.14
更新日更新日 2017.09.03
執筆者Kirito Nakano

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