便潜血 - 消化管からの出血の有無や大腸疾患を調べる

大腸検査が未経験の人は必ず確認したい便潜血

便潜血

便潜血の健康診断の内容

区分 項目 基準値
大腸 便潜血 陰性(-)

便潜血用のスティック便潜血は便に血液が混ざっているかを調べる検査です。血液がある場合は大腸ポリープなどの大腸疾患により、大腸が切れている可能性が高くなります。

健康診断で便潜血を計る場合、写真のような専用の容器にあるスティックに便を付けて提出し、スクリーニング検査で測定します。

使用する採取キットで多少の違いがありますので、各医療機関の指示に従いましょう。基本的には朝、トイレにトイレットペーパーを敷いて、便が水没しないようにクッションを作ります。

トイレットペーパーの上に乗っかった便の表面に対して、スティックで満遍なくこすり取ります。これは1カ所に集中してこすると、採取した便の成分が偏ってしまうためです。

このとき、病気で出血していても少量であるため、肉眼では識別できないことが多いです。排泄された大便に血が混ざっているかを検出するためには、専門の機器で調べることになります。

便潜血の基準値は陰性(-)です。体験者の便潜血は陰性(-)で基準値内でした。過去も陰性が続いており、変化はありません。

便潜血の結果で疑える病気

結果原因
陽性(+)
  • 体調による影響
  • 急性大腸炎
  • 慢性大腸炎
  • 大腸ポリープ
  • 大腸がん
  • 生理中

便潜血の健康診断結果で陽性(+)だった場合、急性大腸炎、慢性大腸炎、大腸ポリープ、大腸がんなどの大腸疾患を疑うことができます。

ただし、便潜血が陽性でも大腸がんである割合は2~4%です。約30%は大腸ポリープであり、約70%は体調による一時的な変化や痔で、病的ではない割合が多いです。便潜血は偽陽性が発生しやすい検査です。

逆に便のすべてに血液が混ざっているわけではないため、本来は部分的に血液が存在するにも関わらず、便を採取した箇所によっては血液が取れないことがあります。そのため、便潜血は偽陰性になる確率も高いです。

仮に便潜血が陽性のときは二次精査が必要です。二次検査では再度、便潜血を行うことは偽陰性を懸念して、基本的には行われません。一般的には大腸内視鏡による精密検査で、医師が大腸の状態を確認します。

便潜血に関する補足情報

早期の大腸がんが見つかりにくい便潜血

早期で大腸壁の内側にあるがんや平べったいがん、進行しすぎた大腸がんでは出血しにくいため、便潜血反応検査は陽性にならないために見逃されやすいのが問題点です。

さらに痔でも陽性になってしまいます。治療の必要のない痔の患者数は多く、余計な不安を煽ってしまうケースもあります。

ただし、大腸がんになる前段階とされるポリープは出血しますので、反応がある場合はすぐに再検査を行いたいです。

以前は動物性の食事を摂ると動物の血液にも反応していましたが、現在では精度が上がり、そのようなことはなくなりました。

大腸がんの発生率が上がっている理由

一昔前までは日本人は大腸がんの発生率は少なかったですが、食生活の変化に伴い、野菜不足から食物繊維の摂取が減少して、逆に高タンパク質で高脂肪の食事が増えたため、大腸がんになりやすくなったとされています。

結果、1998年には大腸がんは胃がんを抜いて、死亡者数が3万人を超えました。1950年より大腸がんの患者数は10倍以上に急増しています。

潜血反応が陽性であった人は、バリウム検査の結果も併用しながら、大腸の内視鏡検査を受診したいです。

トイレで便の色を確認する習慣は大切

便に目で見てわかる出血が確認できる場合、その便の色で障害部位が判断できます。そのため、毎日の便の色を確認することも病気予防の1つです。なるべくトイレ洗浄剤などは無色を選び、チェックする習慣を付けましょう。

赤茶けた便は大腸下部や直腸などからの出血、赤黒い便は大腸上部などからの出血、黒いタール便は胃や十二指腸からの出血です。

また、消化器官に出血があるときは、便に血が混ざって潜血反応が陽性となりますが、食道や胃などが出血していても、胃酸で溶けてしまうこともあり、正確ではありません。

そのため、きちんと原因を特定するためには、大腸肛門科や泌尿器科などで診てもらいましょう。

便潜血の体験談

良い

便潜血では太めのボールペン程度の大きさの採便容器で行います。最近ではキャップを回すとブラシが取り外せるようになっていて、便の表面をブラシでこすって採便できます。私は初めてではないですが、いつも抵抗があります。ただ、思ったよりも簡単であることは確かです。

良い

便潜血検査は2日分の便を採取して使用します。これは検便で採取する便はごく一部であるため、必ずしも潜血が含まれる部分を採取できるわけではないからです。さらに体調などの影響を平準化する目的でも、2日分の便を採取することが基本になっています。

便潜血検査の基準は陰性ですが、仮に潜血反応が見られた場合でも、必ずしも大腸がんの確定するわけではありません。体内で発生した痔や歯茎の出血などによっても、便に潜血反応が出るためです。

そこで便潜血検査で陽性になった場合は、追加で精密検査を行って、詳細を確認することが多いです。私も陽性と結果が出てしまい、気になったために大腸内視鏡検査を実施しました。結果、異常は見られなかったため、一時的な反応だったと思われます。

普通

採取した便を専用の試薬を用いて検査することで、便の中に含まれるヘモグロビンを判定します。便の中に血が含まれているようならば、出血を伴う大腸がんや大腸ポリープなどを発病している可能性があり、古くから大腸がんのスクリーニング検査として行われてきました。

当日は便が出るか不安なため、前日に採取することもできますが、暗く冷たい場所に保存する必要があり、夏は冷蔵庫にしまうことになるのには不衛生さを感じてしまいます。

普通

会社で行う定期健康診断などは年齢によって行う検査の数が変わります。一般的には35歳を境にして若年層向けの検査項目の少ないメニューと、それ以上の中高年以上向けの検査項目の多いメニューにわかれていることが多いです。

健康診断の朝の便を採取して検査を行う便潜血反応検査は、中高年以上の検査項目になってから登場することが多く、私もまだ1回しか検査を行ったことがありません。

悪い

私が以前に健康診断で便潜血反応検査を行ったあとに、医師から「最近ではこの便潜血反応検査の有用性については疑問が出ている」と言われました。なぜなら、この検査では便の中に含まれるヘモグロビンを判定することが目的のため、仮に痔の場合でも陽性反応が出てしまうらしいです。

痔でも本人には自覚症状がなかったりするので、そういった時に被験者にいらぬ不安を与えてしまう恐れがあります。

悪い

便潜血反応検査が陽性反応で、かつ原因が大腸がんなどの症状で便に血が混じっているような状態であれば、それは出血を伴うほどに重症化していることを意味しています。

つまり、出血しない程度の病状であれば、便潜血ではたとえ大腸がんがあっても発見することができません。そうなると健康診断の目的の1つでもある「病気の早期発見」のためにはあまり意味を成さないです。

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公開日公開日 2011.09.14
更新日更新日 2017.09.03

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メディチェ編集部
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