抗ストレプトリジンO(ASO) - 溶血性連鎖球菌に対する抗体

溶連菌感染症で上昇する抗ストレプトリジンO

抗ストレプトリジンO

抗ストレプトリジンOの健康診断の内容

区分 項目 基準値
感染症 抗ストレプトリジンO(ASO) ~244IU/mL

抗ストレプトリジンOは溶連菌が体内にあるときに、体が防衛反応として発生させる抗体であり、この数値が上がると溶連菌に感染している可能性が高くなります。

溶連菌感染症を放置して、悪化させると急性腎炎やリウマチ熱など、重い病気を併発したり、溶連菌の毒素で細胞組織を破壊することもあります。

溶連菌感染症の初期症状では、高熱と強い喉の痛みが発生します。本人はひどい風邪と認識しやすいですが、専門医が診断すると、舌はいちごのようにブツブツしていて、扁桃腺には白い粘着物が付いているために、すぐに溶連菌感染症であることが判明します。

溶連菌感染症は感染力が強いため、よくあるケースでは子供が感染して、親や兄弟など家族全員にうつってしまうことがあります。

健康診断で抗ストレプトリジンOを計る場合、C型肝炎ウイルス抗体と同様に採血から測定します。抗ストレプトリジンOの基準値は~244IU/mLです。体験者の抗ストレプトリジンOは90IU/mLで基準値内でした。過去の100IU/mLより少し減少しています。

抗ストレプトリジンOの結果で疑える病気

結果原因
基準値より高い
  • 溶連菌感染症
  • 中耳炎
  • 急性腎炎
  • 急性糸球体腎炎
  • 急性咽頭炎
  • 急性扁桃炎
  • 心内膜炎
  • リウマチ熱(リウマチとは違い心疾患になる)
  • 急性胃炎
  • 毒素性ショック症候群
  • 猩紅熱
  • 汗庖状湿疹
  • 掌蹠膿疱症
  • 伝染性膿痂疹
  • 紫斑病
  • 壊死性筋膜炎

抗ストレプトリジンOの健康診断結果で高い値が出た場合は、溶連菌感染症を疑うことができます。合併症としては初期は急性咽頭炎や急性扁桃炎から始まり、急性胃炎や急性腎炎にもなります。

基準値を超えたときに必ずしも溶連菌感染症を発症するわけではありませんが、仮に発症した場合は別の重い病気も併発しやすくなります。特に子供の場合は皮膚に異常が現れやすく、溶連菌感染症が進行すると汗庖状湿疹、掌蹠膿疱症、伝染性膿痂疹、紫斑病などが確認できます。

溶連菌感染症の治療としてはペニシリンなどの抗生物質を飲むことで、3日以内に高熱は下がります。急性咽頭炎や急性扁桃炎が鎮まり、喉の痛みも引いいてくる頃です。

ただし、溶連菌は体内に存在していて、2週間程度は抗生物質や処方箋を飲み続けないと、急性腎炎、急性糸球体腎、心内膜炎、リウマチ熱などを発症するリスクが残ってしまいます。

また、本人が溶連菌感染症を発症しなくても、溶連菌は体内に潜伏していて、会話などの飛沫により高確率で別の人に感染してしまう病気です。

抗ストレプトリジンOに関する補足情報

溶連菌二次症にかからないように抗生物質を飲み切る

血液検査以外では「A群溶血性連鎖球菌迅速」の診断キットを使用したり、咽頭培養検査でも診断できます。溶連菌感染症は愛子様が発症したことで名前が少しずつ知られてきましたが、その症状は以外に重いです。

喉の痛みと38℃以上の高熱が主な症状で、咳は出ますが、鼻水やくしゃみといった普通の風邪のような症状は目立ちません。それよりも舌がいちごのように赤く腫れあがり、身体や手足に発疹も出ることに注意したいです。

抗生物質を使うことで数日で症状は軽くなりますが、溶連菌二次症である急性腎炎やリウマチ熱などの病気が心配されるために、抗生物質を最後まできちんと処方することが大事です。

抗ストレプトリジンOの体験談

良い

ASO(抗ストレプトリジンO)は前回の健康診断の結果で基準値ギリギリの数値でした。要観察なので問題はないとは思うのですが、心配になったので医師に相談したところ「人によってはASOの数値は健康な人でも高めに出ることがある」とのことでした。

体質的にASOの数値が基準値ギリギリになるような人もいるので、医師からは「特に体調に問題がなければ心配する必要はない」と言われました。

良い

扁桃腺の腫れや中耳炎、大きな病気では腎炎や猩紅熱などの病気を引き起こす溶血連鎖球菌に感染すると、それらに対抗するために抗ストレプトリジンOが作られるのですが、誰でも中耳炎や扁桃腺などに罹患した経験があるので体内に多少なりとも抗体は持っています。

普通

基準値を超えた状態が続くようであれば、念のために検査を受けたほうがいいです。扁桃腺や中耳炎は「大したことない」イメージをありますが、溶血連鎖球菌によっては腎臓や心臓に障害をもたらす場合もあるため、油断は禁物です。定期的にASOの数値をモニタリングすることが大切です。

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公開日公開日 2011.09.14
更新日更新日 2017.09.03

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メディチェ編集部
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