癌胎児性抗原(CEA) - 膵臓がんや大腸がんで数値が上昇

がん以外にも反応することがある癌胎児性抗原

癌胎児性抗原

癌胎児性抗原の健康診断の内容

区分 項目 基準値
腫瘍マーカー 癌胎児性抗原(CEA) ~5.0ng/mL

癌胎児性抗原とは主にがんと胎児の細胞組織で生産される、糖タンパク質の一種です。そのため、血液検査でがんを検知する腫瘍マーカーに採用されており、膵臓がんや大腸がんなどの悪性腫瘍で高い値を示します。

腫瘍マーカーの中で癌胎児性抗原は最も汎用的であり、甲状腺がん、肺がん、胃がん、乳がん、子宮がんがあったときも反応します。腫瘍のサイズ、深さ、転移にある程度比例して、癌胎児性抗原の数値は増加していきます。

ただし、がんがあるときにのみ100%上がるわけではありません。陽性検知率が高い大腸がんでも60~70%ですので、仮に基準値内だったとしても癌胎児性抗原の数値だけで「がんがなかった」と認識することは危険です。

ステージⅣの進行性のがんがあっても、基準値を超える割合は90%前後であるため、残り10%の人には反応を示しません。

逆に汎用的な特徴であるがゆえに、健康な人でも基準値を超える場合もあります。がんと胎児ではなくても、癌胎児性抗原は大腸に含まれているため、低い値ですが反応を示します。

中でも喫煙者の場合は、大腸に元々あった癌胎児性抗原が増えるために、健康診断の際は事前申告が必要です。慢性膵炎や大腸炎などの炎症でも基準値を超えることがあります。

健康診断で癌胎児性抗原を計る場合、糖鎖抗原19-9などと同様に血液検査で測定します。癌胎児性抗原の基準値は~5.0ng/mLです。体験者の癌胎児性抗原は1.1ng/mLで基準値内でした。前回も1.1ng/mLで変化はありません。

癌胎児性抗原の結果で疑える病気

結果原因
基準値より高い
  • 体調による影響
  • 加齢による影響
  • 慢性肝炎
  • 慢性膵炎
  • 膵臓がん
  • 糖尿病
  • 胆石症
  • 閉塞性黄疸
  • 腎不全
  • 前立腺がん
  • 大腸炎
  • 大腸がん
  • 甲状腺機能低下症
  • 甲状腺がん
  • 気管支炎
  • 肺結核
  • 肺がん
  • 胃がん
  • 乳がん
  • 子宮がん
  • 卵巣がん
  • 喫煙者

癌胎児性抗原の健康診断結果で基準値よりも高かった場合、膵臓がん、前立腺がん、大腸がん、甲状腺がん、肺がん、胃がん、乳がん、子宮がん、卵巣がんなどを疑うことができます。

判定結果が気になったときは、まずは基準値をどの程度超えているかを確認しましょう。癌胎児性抗原では基準値の2倍以上でがんの疑いが濃くなり、4倍以上でがんが転移している可能性があるとされています。

ただし、慢性肝炎、慢性膵炎、糖尿病、胆石症、閉塞性黄疸、腎不全、大腸炎、甲状腺機能低下症、気管支炎、結核などの良性疾患でも数値は上がりますので、基準値以上でがんが確定するわけではありません。

例えば、膵臓がんであればアミラーゼαフェトプロテインの数値も上がっている確率が高いため、他の検査項目をチェックすることが大切です。

また、放置していると悪化したり、すでに治療が必要な可能性もありますので、早めに専門医にてPET検査やMRIを受けることも推奨されています。

癌胎児性抗原に関する補足情報

再検査で数値が上がらないときはがんの確率が下がる

腫瘍マーカーの中でも癌胎児性抗原は男女差はありませんが、加齢とともに上昇する傾向もありますし、偽陽性も一般的です。そのため、基準値を超えたからといって、必ずしもがんが存在しているわけではありません。

ヘビースモーカーではなくても、一時的にタバコを吸ったり、発がん性物質を体内に取り込むだけで、異常に高値になるケースもあります。

がんは進行性ですので約3カ月後に再検査を行って、数値に変化がない場合はがんの確率も低くなります。数値が気になる人は再検査をすることで、精神的負担が軽くなります。

癌胎児性抗原の体験談

良い

癌胎児性抗原は腫瘍マーカーの中でもポピュラーな検査です。腫瘍マーカーとはこの癌胎児性抗原の検査のことを指すこともあります。

腫瘍マーカーは臓器ががんになることで生成される特定のタンパク質が、血中にあるかどうかを検査しますが、癌胎児性抗原は複数の部位のにあるがん因子によって生成されるため、全般的ながんのスクリーニング機能を果たすことができます。

ただし、癌胎児性抗原は全般的にがんのスクリーニングをするため、仮に癌胎児性抗原が陽性であっても、それだけではどの部位にがん因子が潜んでいるかが特定できません。

そのため、癌胎児性抗原が陽性だった場合には、他の腫瘍マーカーの結果を参照したり、全身の精密検査を行ってがんの発生箇所を特定することになります。また、私もそうでしたが、健康な人でも陽性反応が出ることもあります。

普通

CEAは大腸がんの抽出物であり、胎児の消化管にも存在する抗原です。そのため、大腸がんのスクリーニングで使用されていますが、実際には胃がんや肺がん、さらに他の消化器系のがんでも陽性になることが多いため、腫瘍マーカーのみでがんの部位を特定することは難しいようです。

がんが発症するリスクが高い人は腫瘍マーカーだけではなく、画像診断などの検査と併用する必要があると考えられています。

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公開日公開日 2011.09.14
更新日更新日 2017.09.23

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メディチェ編集部
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